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草壁シトヒ
在宅勤務の趣味ブロガー
<趣味・得意分野>
アニメ:Netflix, DMM TV, Disney+, アマプラでジャンル問わず視聴。最近は韓流ドラマに帰着。

ゲーム:時間泥棒なRPGが大好物。最新作より、レトロなドット絵に惹かれる懐古厨。

マンガ:ジャンル問わず読みますが、バトル系と感動系が特に好き。泣けるシーンはすぐに語りたくなるタイプ。

nmmnとは?『生モノ』界隈の暗黙のルールとマナー解説

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オンラインのファン創作文化において、きわめて繊細な領域とされるのが「nmmn(ナマモノ)」です。これは実在する人物を題材にした二次創作に対して使われる用語で、創作自由と個人の尊厳との間で常にバランスを求められるジャンルです。

本記事では、「nmmn」とは何か、その成り立ちや含まれるコンテンツの種類、界隈における暗黙のルールやエチケット、そしてその背後にある理由や課題について、初心者にも分かりやすく徹底解説します。

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タップできる目次

nmmnとは何か?その定義と起源

nmmnという言葉を聞いたことはありますか。これはファン創作の世界で使われる少し特殊な言葉です。この章では、nmmnが何を指すのか、その言葉の成り立ち、そしてなぜ特別な配慮が必要とされるのかを解説します。

nmmnとは何か?|「生モノ」が意味するもの

nmmnとは、実在し、現に活動している人物を対象としたファン創作物を指す包括的な用語です。ここで言う実在の人物とは、アイドル、俳優、タレント、スポーツ選手、YouTuberやゲーム実況者といった配信者などが含まれます。

「生モノ」という言葉が元になっており、文字通り「生きている物」を意味します。この「生きている」という点が、nmmnを理解する上で非常に重要なポイントとなります。アニメや漫画のキャラクターのような架空の存在ではなく、実際に社会で生活し、感情を持つ人々を扱うからこそ、特別な注意が求められるのです。

nmmnの語源と隠語としての役割

nmmnという表記は、「生モノ(namamono)」という言葉のローマ字表記から子音のみを抜き出して作られた隠語です。このような言葉の作り方自体が、このジャンルのコンテンツが慎重に扱われるべきものであることを示唆しています。

「生モノ」という言葉自体が、壊れやすくデリケートなもの、慎重な取り扱いが必要なものというニュアンスを含んでいます。それをさらに子音だけで表記する「nmmn」は、一種の合言葉のように機能し、このジャンルや関連するルールについてある程度の知識がある人々の間で使われることが一般的です。外部の人の目に触れにくくするための、一種の自衛策とも言えるでしょう。

なぜnmmnはデリケートなのか?|実在人物を扱うことの特殊性

nmmnが極めてデリケートな性質を持つ理由は、その対象が「実在の、生存している人物」であるという点に尽きます。架空のキャラクターとは異なり、実在の人物には進行中の人生、キャリア、社会的な評判、そして個人の感情があります。

ファンによる創作活動が、これらの要素に直接的、あるいは間接的に影響を与えてしまう可能性があります。ご本人や関係者、他のファンに不快な思いをさせたり、誤解を招いたりすることを避けるため、nmmnの創作や閲覧には、コミュニティ内で形成された複雑なルールやマナー、エチケットが存在するのです。これらは主に、慎重さと隠蔽を中心としています。

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nmmn作品の対象と種類|どこまでがnmmn?

nmmnというジャンルは、具体的にどのような人々を対象とし、どのような形式の作品が含まれるのでしょうか。この章では、nmmn作品がカバーする範囲と、その内容について詳しく見ていきます。

nmmnの対象となる人々|アイドルから配信者まで

nmmn作品の対象となる実在の人物は非常に多岐にわたります。具体的には以下のような方々が含まれます。

アイドルや俳優、タレント

テレビや舞台、映画などで活躍するアイドル、俳優、タレントの方々は、nmmn作品の対象としてしばしば取り上げられます。特に、グループ内の関係性や、演じる役柄から着想を得た作品が見られます。

スポーツ選手

プロスポーツの世界で活躍する選手たちも、nmmnの対象となることがあります。試合での姿やインタビューなどからインスピレーションを受けた創作が行われることがあります。

YouTuberやVTuberなどのオンラインパーソナリティ

近年では、YouTuber、ゲーム実況者、VTuber(バーチャルYouTuber)といったオンライン上で活動する人々もnmmnの対象として認識されています。彼らの配信や動画内でのやり取り、キャラクター性などが創作の題材となります。

VTuberに関しては、アバター(キャラクター)と演者(「中の人」)の関係性や、運営からの公式ガイドラインの有無などにより、その扱いはより複雑になるケースもありますが、多くの場合nmmnとして慎重な取り扱いが求められます。

nmmnとして扱われる作品の形式|小説からアートまで

nmmnとして分類される創作物には、様々な形式があります。代表的なものは以下の通りです。

ファンフィクション(小説)

実在の人物を登場人物とした物語です。特に、登場人物間のロマンチックな関係や性的な関係性を描くもの、中でもBL(ボーイズラブ)/やおいと呼ばれる男性同士の恋愛を描く作品が多く見られます。オリジナルキャラクターと実在の人物が交流する「夢向け作品」と呼ばれるものもこの範疇に入ります。

ファンアート(イラスト)

対象となる人物を描いたイラスト作品です。ファンフィクションのワンシーンを具現化したものや、描き手の解釈に基づく特定の関係性(カップリング)を表現したものなどがあります。ただし、捏造要素やカップリングの含意がなく、事実に忠実なポートレートのようなものは、「nmmn」ではなく一般的な「ファンアート」として区別される場合もあります。

その他の創作形式

上記以外にも、ファンが制作した動画(ファンビデオ)や、対象人物の衣装や姿を模倣するコスプレなども、文脈によってはnmmn的な配慮が必要とされることがあります。しかし、議論の中心は主に小説とイラストです。

重要なのは、これらの作品の多くが、現実の出来事から大きく逸脱した「捏造要素」を含む、創作者個人の解釈や願望、ファンタジーを反映したフィクションであるという点です。このフィクション性が、現実との間に摩擦を生む可能性があり、慎重な取り扱いが求められる大きな理由の一つとなっています。

nmmnと一般的な二次創作の違い|架空のキャラクターとの比較

アニメ、漫画、ゲームなどの架空のキャラクターを題材にしたファン創作(いわゆる二次創作)も活発に行われています。nmmnも広い意味では二次創作の一形態ですが、決定的な違いは「対象が実在し、生存している人物である」という点です。

架空のキャラクターであれば、どのような設定や物語を創作しても、そのキャラクター自身が傷ついたり、現実世界で不利益を被ったりすることはありません(もちろん、原作者や公式の意向を尊重する必要はあります)。しかし、nmmnの場合は、創作物がご本人の目に触れた場合、精神的な苦痛を与えたり、パブリックイメージに影響を与えたりするリスクが伴います。この点が、nmmnが一般的な二次創作以上に細やかな配慮とルールを必要とする理由です。

特殊なケース|hnnm(半ナマ)や故人の扱い

nmmnに関連する用語として「hnnm(半ナマ)」というものがあります。これは「半分生」を意味し、実写ドラマや映画、舞台などで実在の俳優が演じている「架空のキャラクター」を題材にしたファン作品を指します。キャラクター自体は架空ですが、それを演じているのが実在の俳優であるため、nmmnと同様にデリケートな扱いをされることが多いグレーゾーンと言えるでしょう。

故人を題材にした作品については、「ヒモノ」や「カワキモノ」といった別の呼称で区別されることがあります。これは、「生きている」ことを重視する「生モノ」の概念を反映したものです。

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nmmn界隈における基本ルールとマナー

nmmnというジャンルには、ご本人や関係者、そして事情を知らないファンに迷惑をかけないよう、また、コミュニティ自体を守るために、数多くの暗黙のルールやマナーが存在します。これらは総称して「nmmnマナー」と呼ばれることもあります。

この章では、その具体的な内容について詳しく解説します。

なぜルールが必要なのか?|トラブル回避とコミュニティ維持

nmmnに関するルールやマナーの根本的な目的は、創作物やその存在が、対象となっているご本人、所属事務所などの公式な関係者、nmmnというジャンルを知らないか好まない一般のファン層、そして広く一般社会の目に触れることを防ぐことです。

これにより、対象者への精神的な配慮、肖像権や人格権といった権利の尊重、誤解や批判による「炎上」といったトラブルの回避、そして何よりもnmmnというファン活動の場を穏やかに維持することを目指しています。これらのルールは、コミュニティの自己防衛策としての側面も持っています。

最重要ルール|検索避け(サーチ避け)の実践

nmmnマナーの中で最も重要かつ頻繁に言及されるのが「検索避け」です。これは、作品や関連情報が一般的な検索エンジンやSNSの検索機能を通じて簡単に見つからないようにするための工夫を指します。

検索避けの目的

検索避けの主な目的は、nmmnコンテンツが意図しない人の目に触れることを防ぐことです。特に、対象となるご本人やその関係者、nmmnに馴染みのない一般のファンやアンチファンなどが、不用意にこれらの作品にたどり着いてしまう事態を避けるために行われます。

具体的な検索避けの方法|伏字、記号、タグ回避

検索避けには様々な具体的な方法があります。以下に代表的な例を挙げます。

方法の種類具体例
名前やグループ名の変更イニシャル化(例|山田太郎 → YT)、子音のみ(例|yamada → ymd)、数字や記号への置き換え
表記の工夫一部伏字(例|山〇太郎)、似た文字や記号の挿入(例|やまだ → や/まだ、iをlに見せかける等)、特殊文字の使用(例|さんずいを部首に追加)
タグの使用公式タグやご本人・グループ名を直接使わない、ジャンル特有の隠語タグ(例|sxxnなど特定の文字列)を使用する
プラットフォーム選択検索避け機能が備わった専用プラットフォーム(例|くるっぷ)を利用する

これらの方法は、作品のタイトル、タグ、キャプション(説明文)、本文、ユーザープロフィール、さらにはコメント欄に至るまで、あらゆるテキスト情報に対して適用されることが推奨されます。

検索避けを施す範囲

検索避けは、作品そのものだけでなく、それに関連するあらゆる情報発信において意識されるべきです。例えば、作品を公開するプラットフォームのユーザー名やプロフィール、作品のタイトル、あらすじ、タグ、さらには作品について言及する際のSNS投稿やコメントなど、広範囲に及びます。

公式のハッシュタグやタレント名、グループ名などを検索避けタグと併用すると、検索避けの効果が薄れ、かえって意図しない層に情報が届いてしまう「巻き込み」と呼ばれる状態になる危険性があるため、注意が必要です。

作品へのアクセスを制限する|アクセス制御の方法

検索避けに加えて、作品を閲覧できる人を物理的・システム的に制限する「アクセス制御」も重要なルールの一つです。これにより、検索避けを突破された場合でも、コンテンツそのものへの到達を防ぐ二重の防壁となります。

プライベートアカウント(鍵垢)の活用

Twitter(現X)やInstagramなどのSNSプラットフォームには、アカウントを非公開(鍵付きアカウント、通称「鍵垢」)にする機能があります。これを利用し、承認したフォロワーのみが投稿を閲覧できるようにします。nmmn作品を公開する際には、この鍵垢機能がよく用いられます。

フォロワーを承認する際には、相手のプロフィールや過去の言動を確認し、nmmnに理解があるか、ルールを守れるかなどを慎重に審査することが一般的です。場合によっては、パスワードの交換など、さらに厳格な手順を踏むこともあります。

パスワード保護(パス制)

個人サイトやブログサービスなどで作品を公開する場合、特定のページやコンテンツにパスワードを設定し、パスワードを知っている人だけが閲覧できるようにする方法です。このパスワードは、ジャンルに関連する専門用語(例|RPS、801など)や、特定のコミュニティ内でのみ通用する合言葉などが用いられることがあります。

URL請求制などのその他の方法

作品のURLを公開せず、希望者からのリクエストがあった場合にのみ、個別に審査した上でURLを教えるという方法もあります。その他、プラットフォームによっては「フォロワー限定公開」「相互フォロー限定公開」「ログインユーザー限定公開」といった機能があり、これらもアクセス制御に活用されます。

物理的な同人誌の場合、イベント会場の特定エリアでのみ頒布したり、表紙からは内容が推測できないようにしたりといった配慮も、アクセス制御の一環と言えるでしょう。

コンテンツの取り扱いと共有における注意点

検索避けやアクセス制御だけでなく、nmmnコンテンツそのものの扱い方や、それについて言及する際の振る舞いにも、細かなルールが存在します。

公の場での発言や共有の禁止

Twitterの公開アカウントや、不特定多数の人が閲覧するブログのコメント欄など、オープンなオンラインスペースでnmmnの話題について議論したり、作品のリンクを共有したりすることは厳に慎むべきとされています。また、nmmnジャンルを知らない人に対して、興味本位でこのジャンルを勧めたり紹介したりすることも避けるべきです。

ご本人への接触は絶対NG|本人ブロックという考え方

作成したnmmn作品について、対象となるご本人やその公式アカウントに知らせたり、作品の内容を示唆するような形でリプライやコメントを送ったりする行為は、最も避けるべきことの一つです。これはご本人に多大な精神的負担をかけるだけでなく、ジャンル全体の存続を危うくする行為とされています。

予防策として、ご本人や所属事務所、関連企業の公式アカウントをブロックする「本人ブロック」という自衛手段を取る人もいます。これは、万が一にも自分の発言や作品がご本人の目に触れることを防ぐための措置です。

免責事項の明記と適切なマーキング

作品を公開する際には、それがフィクションであり、実在の人物や団体とは一切関係がないことを明記する「お気持ち表明」や「注意書き」「ワンクッション」と呼ばれる免責事項を記載することが一般的です。「この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません」「nmmnにご理解のある方のみ閲覧ください」といった文言がよく用いられます。

これにより、作品が事実に基づいたものではないことを明確にし、読者にもその点を理解した上で閲覧してもらうよう促します。

公式画像やファンアートの無断使用禁止

作品の表紙画像や挿絵、SNSのアイコンなどに、対象となるご本人の公式写真や肖像(いわゆる「中の人」や「実写」の画像)を使用することは、肖像権の侵害にあたる可能性が高く、また、閲覧者に誤解を与える可能性があるため禁止されています。

同様に、他者が作成したファンアートを、特にnmmnというデリケートな文脈で、作者の許可なく使用することも避けるべきです。

無断転載・拡散の固い禁止

nmmn作品のスクリーンショットを撮る、本文をコピー&ペーストする、他所に再投稿するといった無断転載や、作品のURLを許可なく拡散する行為は固く禁じられています。これは作者の権利を守るとともに、作品が不必要に広まり、意図しない人の目に触れるリスクを避けるためです。

閲覧時のマナー

nmmnコンテンツを閲覧する際にもマナーがあります。例えば、電車の中やカフェなど、周囲に人がいる公共の場所でnmmn作品を閲覧することは避けるべきとされています。これは、意図せず他人の目に触れてしまい、不快感を与えたり、ジャンルへの誤解を招いたりすることを防ぐためです。

これらのルールやマナーは、一見すると窮屈に感じるかもしれません。しかし、これらはnmmnという繊細なジャンルを、関係各所に迷惑をかけずに楽しむための、コミュニティの知恵と努力の結晶と言えるでしょう。

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まとめ

nmmnは、実在の人物を題材にした創作ジャンルでありながら、その性質上極めて慎重な配慮と高度なマナーが求められます。

検索避けやアクセス制御といった複雑なルールは、対象者への配慮とジャンルの存続のために欠かせないものです。

一方で、時代やプラットフォーム、そして公式の対応の変化により、nmmnの在り方も徐々に変わりつつあります。

創作者には、常に倫理的な視点を持ち、マナーを学びながら、創作と配慮のバランスをとる姿勢が求められます。

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