アニメ『ゴールデンカムイ』は、その壮大な物語と個性的なキャラクターで多くのファンを魅了しています。原作漫画がすでに完結しているため、「アニメはどこまで進んだのか?」「最後まで描かれるのか?」と気になっている方も多いでしょう。
結論から言うと、アニメは第四期まで放送され、原作の大部分を消化しています。さらに、物語の結末までを描く「最終章」の製作が正式に決定しており、私たちは杉元とアシㇼパの旅の終わりをアニメで見届けられます。この記事では、アニメの現在の進捗と、完結までの詳細なスケジュールを徹底解説します。
アニメ『ゴールデンカムイ』は今どこまで?|第四期までの進捗
現在のアニメの到達点を正確に把握しましょう。第四期の放送終了時点で、物語は重要な局面を迎えています。
各シーズンの原作対応範囲
アニメ『ゴールデンカムイ』は、第四期(第49話)終了時点で、原作コミックスの第25巻・第243話までの内容が映像化されています。
各シーズンが原作のどこからどこまでを描いたのか、以下の表にまとめました。
| アニメシーズン | 放送時期 | 話数 | 原作対応範囲(単行本) | 原作対応範囲(話数) |
| 第一期 | 2018年4月-6月 | 全12話 | 1巻~7巻 | 第1話~第62話 |
| 第二期 | 2018年10月-12月 | 全12話 | 7巻~14巻 | 第63話~第139話 |
| 第三期 | 2020年10月-12月 | 全12話 | 14巻~20巻 | 第140話~第192話 |
| 第四期 | 2022年10月-2023年6月 | 全13話 | 20巻~25巻 | 第201話~第243話 |
アニメの進行ペースの変化
この表を見ると、シーズンを追うごとに1話あたりで消化する原作の話数が少なくなっていることが分かります。特に第四期は、1話あたり約3.3話と、かなりゆったりとしたペースで制作されました。
これは、物語が後半に進むにつれてキャラクターの内面描写や伏線回収が密になり、一つ一つの場面を丁寧に描く必要があったためです。製作陣が原作の密度を理解し、クオリティを優先して映像化を進めている証拠と言えます。
原作漫画は完結済み|全31巻の壮大な物語
アニメの進捗を理解するために、原作漫画の全体像を知っておくことが重要です。野田サトル先生による原作『ゴールデンカムイ』は、2022年に全31巻・314話をもって堂々完結しました。
原作『ゴールデンカムイ』の物語構造
全31巻にわたる壮大な物語は、大きく5つの章(アーク)に分けられます。
- 金塊を巡る旅の始まり(1巻~5巻)杉元とアシㇼパが出会い、刺青人皮を集める旅が始まる導入部です。
- 網走監獄への潜入(6巻~14巻)物語の鍵を握る「のっぺら坊」と会うため、網走監獄を目指す章です。
- 樺太編(15巻~21巻)アシㇼパを追い、杉元一行が極寒の地・樺太へ渡る章です。
- 北海道への帰還(22巻~27巻)再び北海道に戻り、暗号解読の鍵を巡る争奪戦が激化します。
- 最終章(28巻~31巻)全ての勢力が金塊が眠る函館・五稜郭へ集結し、最後の戦いを迎えます。
アニメは原作の構成に忠実
アニメシリーズは、この原作の大きな物語の流れに非常に忠実に制作されています。例えば、第二期は「網走監獄編」のクライマックスで終わり、第三期は「樺太編」をまるごと描きました。
第四期は「北海道への帰還」の途中までを描いています。この構成のおかげで、アニメの各シーズンはそれぞれがまとまった物語として楽しめ、視聴者が置いてけぼりになることはありません。
ついに完結へ!「最終章」の放送・公開スケジュール
第四期の続きであり、物語の完結編となる「最終章」の製作が決定しています。ファン待望のフィナーレは、劇場とテレビの二段階で描かれます。
劇場先行版「札幌ビール工場編」
最終章の幕開けとして、原作でも屈指の激戦が繰り広げられる「札幌ビール工場編」が、二部作の劇場版として公開されます。
- 公開日
- 【前編】|2025年10月10日(金)
- 【後編】|2025年10月31日(金)
- 予測される内容アニメ第四期の直後、原作第244話から、札幌での戦いがクライマックスを迎える第264話(単行本27巻相当)あたりまでが描かれると予測されます。
大スクリーンと迫力の音響で、あの激しい戦闘シーンを体験できるのは非常に楽しみです。
テレビシリーズ(完結編)
劇場版の興奮冷めやらぬまま、物語を締めくくる完結編がテレビシリーズとして放送されます。
- 放送開始時期2026年1月より放送開始予定です。
- 予測される内容劇場版の続きとなる原作第27巻(第265話頃)から、最終巻である第31巻(第314話)まで、物語のすべてが描かれます。
函館・五稜郭での最終決戦、そして杉元とアシㇼパの旅の結末が、ついにアニメで描かれます。
なぜ劇場版とテレビで分けるのか
この劇場とテレビを連動させる手法は、非常に巧みな戦略だと私は考えています。最もアクションが派手な「札幌ビール工場編」を劇場版にすることで、最高のクオリティでファンに届けられます。
同時に、その後のテレビシリーズでは、物語の結末や各キャラクターのドラマ部分をじっくりと丁寧に描くための時間を確保できます。これは、製作陣が『ゴールデンカムイ』という作品を最後まで完璧に描き切りたいという、強い意志の表れです。
アニメ化の裏側|カットされたエピソードの行方
『ゴールデンカムイ』は本筋もさることながら、個性的な刺青囚人たちのサイドストーリーも魅力の一つです。アニメ化にあたり、一部のエピソードは省略されています。
テレビ放送で省略された主な物語
テレビシリーズでは、物語のテンポや放送基準を考慮して、いくつかのエピソードがカットされました。
- 偽アイヌコタンと稲妻強盗夫婦(原作9巻~11巻)
- 姉畑支遁の「支遁動物記」(原作17巻)
- 毒殺犯・関谷輪一郎(原作19巻)
これらのエピソードは、本筋の金塊争奪戦からは少し外れるため、アニメ本編の緊張感を維持するために省略されたと考えられます。
OVAで補完されたエピソード
しかし、製作陣はこれらのエピソードを完全に見捨てたわけではありません。カットされたエピソードの一部は、原作コミックスに同梱されるOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)として映像化されています。
特に、映像化は不可能とまで言われた「支遁動物記」編もOVAとして制作されており、原作ファンへの手厚いサービスとなっています。気になる方は、OVAが付属する原作コミックスの特装版を探してみることをおすすめします。
まとめ|杉元たちの旅路の結末を見届けよう
アニメ『ゴールデンカムイ』の進捗と今後の展開について解説しました。
要点をまとめると、「アニメ第四期は原作25巻・第243話まで」「完結編となる最終章は、2025年10月の劇場版二部作、2026年1月からのテレビシリーズで最後まで描かれる」ということになります。
原作の壮大な物語が、最初から最後まで完全にアニメ化されることが確定しているのは、ファンとしてこれ以上ない喜びです。杉元とアシㇼパ、鶴見中尉、土方歳三、彼らの旅と戦いの結末を、私たちも最後までしっかりと見届けましょう。
