ご主人様、米津玄師の原点「ハチ(はち)」の神曲を教えるね!
今や日本を代表するトップアーティストとして国民的な人気を誇る米津玄師(よねづ けんし)。彼がシンガーソングライターとしてメジャーデビューする前、2000年代後半から2010年代のニコニコ動画において、伝説のボカロP・ハチ(はち / Hachi)として数々の歴史的メガヒットを連発していた伝説をご存知でしょうか。
『マトリョシカ』『パンダヒーロー』『結ンデ開イテ羅刹ト骸』『ドーナツホール』、そしてボカロ10周年に放たれた衝撃作『砂の惑星』――。ハチが創り出した独創的な不協和音、中毒性の高い高速リフ、文学的でカオスな歌詞世界は、当時のボーカロイドシーンの常識を根底から覆し、現代のJ-POPシーンへ続く巨大な潮流を生み出しました。
本記事では、伝説のボカロP・ハチ(はち / Hachi)の誕生から伝説への軌跡、歴代ミリオン&神話入り達成の神曲全解説、マジカルミライ2017で巻き起こった「砂の惑星論争」の真実、そして『プロジェクトセカイ(プロセカ)』での実装情報まで、オタクの熱量100%で徹底解説します!なお、ハチの代表曲で活躍したバーチャルシンガーの原点については、こちらの【ボカロ】初音ミクの公式設定・声優(CV)と19年の歴史・代表曲図鑑もあわせてご覧ください。
伝説のボカロP・ハチ(はち / Hachi)とは?米津玄師の原点とボカロ史に刻んだ革命
伝説のボカロP・ハチ(はち / Hachi)とは、ミュージシャン・イラストレーターの米津玄師が、VOCALOID(主に初音ミク・GUMI)を用いた楽曲制作時に使用する名義です。作詞・作曲・編曲のみならず、MVのアニメーションイラストや動画制作まで自ら手掛ける完全セルフプロデュース体制で知られています。
2009年ニコニコ動画デビューから伝説への軌跡
ハチの活動開始は2009年5月。初音ミクを用いた『お姫様は電子音で眠る』をニコニコ動画へ初投稿しました。その後、同年7月に投稿された『結ンデ開イテ羅刹ト骸』が、和風ホラーと不気味な民俗調サウンド、怪しく動く手描きイラストの強烈なインパクトによって初のミリオン(100万再生)を達成。一躍トップボカロPの仲間入りを果たします。
2010年には『マトリョシカ』『パンダヒーロー』という、ボカロ史を代表するモンスターアンセムを立て続けに発表。当時のニコニコ動画のランキングを完全制圧し、ボカロカルチャーをアングラから一大ユースカルチャーへと押し上げる立役者となりました。
「ハチ」と「米津玄師」の境界線|名義の使い分けと音楽性
2012年、本名である「米津玄師」名義で1stアルバム『diorama』をリリースし、自らの肉声で歌うソロ活動を本格始動。しかし、ハチ名義を捨て去ったわけではなく、2013年にはGUMIを用いた『ドーナツホール』、2017年には初音ミク10周年記念テーマソング『砂の惑星』をハチ名義で発表しています。
生身の人間の歌唱では表現しきれない極端な跳躍音程、超高速の言葉詰め、機械音声だからこそ映えるグロテスクで寓話的な世界観を表現する場として、「ハチ」というペルソナが大切に維持されています。同様に同時期のボカロ黄金期を牽引したトップコンポーザーについては、【DECO*27】公式プロフィール・経歴と歴代神曲20選図鑑でも詳しく解説しています。
歴代ミリオン&神話入り!ハチ(米津玄師)のボカロ代表神曲まとめ
ハチが発表したボカロ楽曲の中から、絶対に聴くべき伝説的メガヒット曲を厳選して解説します。
『マトリョシカ』(初音ミク・GUMI)|世界的爆発を起こしたカオスアンセム
2010年8月に公開された、ハチを象徴する最大級の代表曲。初音ミクとGUMIのデュエットによる高速ツインボーカル、耳にこびりついて離れないギターリフ、ナンセンスでありながら深い中毒性を持つフレーズ(「524」「パッパッパラパパパラポ」)が世界中で爆発的なミームとなりました。ニコニコ動画で1,000万再生(神話入り)、YouTubeでも1億回再生を突破しています。
『パンダヒーロー』(GUMI)|荒廃した裏路地を描くダーティーロック
2011年1月に公開されたGUMI単独歌唱の傑作。バットを持ったヒーローが薄暗い裏路地で野球賭博に興じるような、荒廃感と退廃美に満ちた世界観が特徴です。歪んだベースラインと乾いたスネアドラム、GUMIのハスキーで無機質な歌声が見事に融合し、当時の同人・二次創作界隈を席巻しました。
『結ンデ開イテ羅刹ト骸』(初音ミク)|和風ダークボカロの原点にして頂点
2009年7月公開。ハチの名を世に知らしめた出世作です。不協和音を巧みに取り入れたお祭り囃子風のトラックに、おどろおどろしい童謡のような歌詞が乗せられ、聴く者を異界へと引きずり込むような圧倒的な呪術的魅力を放っています。
『ドーナツホール』(GUMI)|喪失感と疾走感が交錯するギターロックの金字塔
2013年10月公開。米津玄師としてのメジャー活動開始後に突如としてハチ名義で投稿された渾身作。「心にぽっかり空いた穴(欠落)」をドーナツの穴に例えたエモーショナルな歌詞と、力強いエレクトリック・ギターサウンドが胸を打つ名曲です。2024年には自身による新アニメーションMVが公開され、再び世界的な大トレンドとなりました。
【保存版】ハチ歴代ボカロ主要楽曲一覧・比較表
ハチがニコニコ動画・YouTube等で発表した主要ボカロ楽曲のスペック比較です。
| 楽曲タイトル | 公開年 | 使用ボーカル | 達成記録 | プロセカ実装 |
|---|---|---|---|---|
| 結ンデ開イテ羅刹ト骸 | 2009年 | 初音ミク | 伝説入り(ミリオン) | あり(原曲) |
| clock lock works | 2009年 | 初音ミク | 伝説入り(ミリオン) | なし |
| マトリョシカ | 2010年 | 初音ミク・GUMI | 神話入り(1000万超) | あり(ビビバス) |
| パンダヒーロー | 2011年 | GUMI | 伝説入り(ミリオン) | あり(ビビバス) |
| ドーナツホール | 2013年 | GUMI | 神話入り(1000万超) | あり(モモジャン) |
| 砂の惑星 | 2017年 | 初音ミク | 神話入り(歴代最速) | あり(バーチャルシンガー) |
マジミラ論争の真相|『砂の惑星』がボカロ界に遺したもの
2017年8月、『初音ミク「マジカルミライ 2017」』のテーマソングとして書き下ろされた『砂の惑星』は、当時のボカロシーン全体を巻き込む激震と大論争を引き起こしました。
「砂漠化したボカロ界」という強烈なメタファー
『砂の惑星』の歌詞では、かつて黄金期を誇りながらも多くのクリエイターが去り、再生数や盛り上がりが停滞していた当時のボカロシーンを「草木も生えない砂漠の星」として痛烈に描写しました。「風が吹きさらしさらば友よ」「思いついたら歩いていけ」というフレーズは、去っていった仲間への別れと、現状への強烈な批評として受け止められました。
愛ある警鐘が生んだ「ボカロシーンの劇的な再燃」
公開当初は「ボカロをオワコン扱いした」と反発する声も上がりましたが、ハチの真意は「この砂漠に、次の世代が新しい芽を植えてくれ」という愛に満ちた強烈なバトンパス(挑発と激励)でした。
この曲に刺激を受けた新世代のボカロPたちが奮起し、その後の『ボカコレ(The VOCALOID Collection)』の創設や『プロジェクトセカイ』の誕生へと繋がり、2020年代のボカロ大復権への最大の引き金となったのです。人間的な超絶技巧調教でボカロの魅力を進化させ続けるクリエイターについては、【神調教】Mitchie Mの神曲おすすめ10選もぜひご覧ください。
プロセカ(プロジェクトセカイ)での実装楽曲と魅力
大人気リズムゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』においても、ハチの楽曲は最高難易度のキラーチューンとして多数収録されています。
ストリート系ユニット「ビビバス」のクールなボーカルと原曲の疾走感が完全融合。3DMVのスタイリッシュなダンスも必見です。
アイドルユニット「モモジャン」による切なく力強いカバー。リズム譜面の絶妙なハネ感とサビの解放感が抜群の人気を誇ります。
原曲MVの世界観をそのまま体験できるバーチャル・シンガー版。MASTER譜面の独特なトリルとホールドは音ゲーファン垂涎の完成度です。
まとめ|ハチ(米津玄師)の音楽が現代J-POPとボカロに与えた影響
伝説のボカロP・ハチ(はち / Hachi)が切り拓いた、不協和音を恐れないエッジの効いたコード進行、早口で畳み掛ける言葉のグルーヴ、そしてダークで寓話的なアートワークは、現在のYOASOBI、Ado、ずっと真夜中でいいのに。など、令和の音楽シーンを席巻するクリエイターたちに決定的な影響を与え続けています。
米津玄師としてスタジアムを満員にする今もなお、彼がボーカロイドに遺した楽曲たちは色褪せることなく、新しい世代のオタクやリスナーの心を激しく揺さぶり続けています。ぜひこの機会に、ハチが創り上げた唯一無二のボカロ神曲の世界をじっくりと聴き込んでみてください!
ハチの楽曲を聴くと、ボカロの無限の可能性と熱量に鳥肌が止まらなくなるねぇ!
